EXPERTISE 技術紹介
研究所長挨拶
赤坂研究所ではウチヤマグループの研究開発部門の中核として、海外開発拠点とも連携を取りながら、材料開発から製品設計、性能評価を一貫して行う体制で、自動車向けシール製品、ガスケット製品、樹脂部品の他、産業機械向け製品、医療分野製品の設計、開発を実施しています。
温室効果ガス排出量削減や持続可能な社会の実現をはじめ、世の中の要求は刻々と変化しており、それに伴い我々が開発すべき製品、それに付加すべき機能も日々変化しています。しかし、この流れを大きなチャンスと考え、積極的に、的確に変化するニーズを捉え、それらを満足する製品をスピーディーに提供していくことで社会に貢献し、更にお客様と供に発展して行けるものと考えております。
一人ひとりが広い視野で色々なことに興味を持ち、先入観に囚われることなく、失敗を恐れず常に新しい事に挑戦し、その結果を積極的、継続的に世界に発信していくことでこれらのニーズに応えて行けるよう、今後も努力を続けて参ります。
また、働く皆が日々の開発活動を通じてやりがいと成長を感じることができる風土、文化を尊重し、その結果、更に次の優秀な人財が育成されていく研究所であることを目指して行きたいと思います。
ウチヤマの技術フロー
ウチヤマの強みは、独自の技術開発力。
『素材研究・評価』『製品開発設計・評価』『生産技術』が三位一体で素材開発から生産・販売までを一貫して取り組み、世界トップレベルの品質を誇っています。市場の変化にもグローバルかつスピーディーに対応、「密封と絶縁」をキーワードに一歩また一歩と進化を遂げています。
1. 素材研究
自動車のクオリティの高い製品づくりは、まず徹底した素材研究から始まります。
求められるさまざまな条件をクリアする最適な素材は、数々の最新精密機器による試験を重ねて誕生します。
配合設計
ゴム練り
お客様のご要望に適合するために様々な薬品を混ぜ合わせ、ゴム練りを行います。
各種材料
・データ蓄積
耐熱性、耐油性、低温性などお客様の要求に合わせた配合を100種類以上持ち合わせています。また過去の配合設計のデータの蓄積により、新しいニーズに対しても短期間で開発が可能です。
評価
各種精密機器による試験を重ねて、日々評価を行っています。
取り扱い試験機(一部)
顕微赤外分光計、万能引張圧縮試験機、張力測定器、ガスクロマトグラフ、直流磁化特性試験装置、示差走査熱量計、摩擦摩耗試験機
2. 製品開発設計
ウチヤマの製品開発は、要求される種々の条件に対して素材の段階から何度も厳しいテストが行われます。信頼性・低燃費・電子化や、低コスト化を続ける自動車市場のニーズに応えるため、長期で苛酷な条件に耐えるさまざまなガスケット・シール材を開発しています。開発においての一貫して取り組むテーマは“漏れ”。
熱・液体・ガスなどの漏れを完全に遮断する独自の高度な技術力をフルに発揮して、品質の高い製品づくりにチャレンジし続けます。
CAE
デモ1:ガスケットモデル
2次元及び3次元形状でシミュレーションを実施し、ゴム変形量や反力を製品設計にフィードバックします。
デモ2:シールモデル
軸受が荷重を受けた時の傾きをシミュレーション上で付加した時のシールのゴム変形量、変形荷重等を算出し、製品設計にフィードバックします。
設計
CAD(ガスケット・シール設計)
使用部位と材料特性のバランスを考え最適化された形状を、コンピュータをフルに活用して設計します。
3Dプリンター
3DCADや3DCGデータを元に立体(3次元のオブジェクト)を造形します。
評価
各種精密機器による試験を重ねて、日々評価を行っています。
取り扱い試験機(一部)
表面粗さ測定器、3次元測定器、デジタルマイクロスコープ、振動疲労試験機、圧力画像解析システム、冷熱試験機、冷却水・オイル循環装置、タクタイルセンサー、複合腐食試験機
3. 生産技術
「ウチヤマのものづくり」では、工程設計・設備開発・生産までの一貫体制で製品の品質向上・コスト低減・生産性向上を達成してきました。長年のノウハウや独自技術を駆使した生産技術力をもって、ウチヤマのものづくり技術を鍛えグローバル生産体制を構築していきます。
工程設計
ウチヤマの強みでもある素材から製品までの一貫生産体制を構築するため、生産技術のプロ集団による量産工程の設計を行っています。試作段階から量産を見据えた生産条件の確立やグローバルを含めた最適地生産を検討する環境を整えています。
設備開発
設計~組立~調整~立上げまでと、生産設備を内製化することで、自社製品に合わせた柔軟な設備開発を可能としています。
2Dはもとより、3DCADを駆使し、独自技術・長年のノウハウを織り込んだ設備設計を行っています。
新技術の研究・開発、若手の教育を通して、日々技術力UPを図っています。
生産
ロボット化・FA化を駆使した自社製専用設備で、高品質・高効率な生産をしています。また、グローバル化する需要に対応するため、国内だけでなく海外での生産も積極的に行っています。